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ChatGPT 一貫性を持った返答を得るために!


ChatGPTを使っている際に、最初はちゃんと話せていたのに、途中から話が噛み合わなくなってきて困ったことがありませんか?

今回は、そんなお悩みを解決する方法を紹介します。

  • アイちゃん:最新AI情報に詳しい、頼れるAIの女の子。
  • 田中さん:ビジネスマン。AIには詳しくないけれど、仕事での必要性を感じて勉強中。

返答が一貫性を保つプロンプトのコツ

田中さん

アイちゃん、この間チャットAI使ってたんだけど、途中から話がズレちゃって、困ったんだよねー

アイちゃん

田中さん、長い会話では特にありがちです。でも、大丈夫ですよ!解決する方法があります。

田中さん

ほんと?簡単にできるの?


アイちゃん

もちろんです!今回は、AIとの会話で一貫性を保つためのコツをご紹介しますね。

1. 会話の要点を再確認する

アイちゃん

AIとの会話がズレる原因の一つは、過去の話題が曖昧になってしまうことです。

アイちゃん

例えば、旅行プランを相談している途中で、AIはどの地域について話していたのかわからなくなることがあります、

田中さん

ああ、確かに!『ヨーロッパって言ったじゃん!』って心の中で叫んでた。

アイちゃん

そんなときは、要点を再確認するプロンプトを使うといいですよ。

例えば、『先ほど、ヨーロッパを候補に挙げました。この旅行について予算10万円以内で具体的なプランを提案してください。』という感じです。


田中さん

なるほど、明確に伝えるわけだね。

2. 以前の内容に沿っているか確認

アイちゃん

最後に、返答が以前の内容に沿っているか確認する方法もおすすめです。

例えば、『この提案は、先ほど挙げた“移動手段として天候に左右されないアイデア”に基づいていますか?』と質問すれば、AIがズレた返答をした場合にすぐ修正できます。

田中さん

なるほど、要はAIが“今の話”に集中できるようにしてやるわけだな。

アイちゃん

その通りです!

一貫性を保つためには:

  1. 過去の内容を明示的に振り返る
  2. 返答が以前の内容に沿っているか確認する

を意識してみてください。

会話の一貫性が保たれなくなる理由

ChatGPTは話していた内容を忘れるのか?



田中さん

AIって途中から話が噛み合わなくなってきたりして。今までの会話を忘れちゃったのかなとか思って、、

アイちゃん

そう思われるのも無理ないですね。でも実際には、ChatGPTが過去の内容を「忘れる」というよりも、いくつかの制約や仕組みが影響しているんです。

会話の一貫性が保てない理由

1. 会話履歴の長さ制限
ChatGPTは会話履歴を保持するために「トークン」という単位で情報を処理しています。このトークンには上限があり、現在のモデルでは約128,000トークンです。

田中さん

トークンって何?

アイちゃん

簡単に言うと、AIが文字や単語を処理しやすい単位に分割したものです。

田中さん

なるほど。それで、そのトークンの上限を超えたらどうなるの?

アイちゃん

古い会話の履歴から順に削除される仕組みになっています。

アイちゃん

その結果、長い会話では冒頭の内容が参照されなくなることがあるんです。

※ここでいうトークンの上限128Kトークンとは「一回のセッション」におけるトークン数です。
一回のセッションを以下のような流れを考えてみましょう。

  1. あなたがChatGPTに「長い質問」を送信した(1,000トークン)。
  2. 過去の会話履歴が8,000トークン分含まれていた。
  3. ChatGPTが応答を生成するために、これらの合計(9,000トークン)が参照される。
  4. ChatGPTはさらに1,000トークンの応答を生成した。

この例では、セッション全体で10,000トークンが使用されたことになります。トークンの上限(128K)に近づくと、古い履歴を削除したり短縮したりしてトークン数を調整します。


2. 履歴の要約による曖昧さ
トークンの制約を超えないために、ChatGPTは会話の履歴を圧縮することがあります。しかし、その圧縮が不完全だと、過去のやり取りの細かいニュアンスが失われることも


田中さん

圧縮って、例えばどういうこと?

アイちゃん

内容の要約のことです。

例えば、「予算を考慮した移動手段の議論」という履歴が、「移動手段の話」とだけ要約されると、重要な「予算」の情報が抜け落ちてしまいます。

3. 文脈解釈の難しさ
AIは、入力された内容を中心に文脈を解釈します。過去の会話が明示的にプロンプトに含まれていないと、適切な文脈を見つけられないことがあります。


田中さん

つまり、AIに「さっきの話」って言っても、うまく拾えないことがあるんだな。

アイちゃん

はい、その通りです。具体的な情報を明示することで、AIもより的確に対応できるようになりますよ。

4. モデルの設計上の特性
ChatGPTは「記憶」を持っているわけではなく、一時的に過去の会話を参照して処理しています。そのため、重要な情報がプロンプトに含まれていないと、正確な応答をするのが難しくなります。


一貫性を保つための解決策

1. 過去の会話を明示する
過去の内容を簡単に振り返りながら質問することで、AIが一貫した応答をしやすくなります。

  • : 「予算について話しましたが、それを踏まえて次のアイデアを教えてください。」

2. セッションを短く区切る
長い会話になりそうなときは、テーマごとに区切ると効果的です。

3. 要約を活用する
自分で重要なポイントを要約して入力するのも有効です。

4. AIの限界を理解する
AIが全てを完璧に覚えているわけではないと認識し、曖昧な指示を避けることも大事です。



田中さん

なるほどなー、AIが「忘れてる」んじゃなくて、制約や仕組みの問題だったんだね。これからは、もうちょっと工夫して話してみるよ。

おまけ:そもそもトークンとは?

トークンとは文字列をAIモデルが処理しやすい単位に分割したものです。

単語、句読点、空白、特殊文字などがそれぞれトークンとして数えられます。
例:

“Hello, world!” → 3トークン(Hello, , , world!
“GPT-4 can process text.” → 7トークン
文字数や単語数と必ずしも一致しません

短い単語や単純な記号は1トークンで済むことがありますが、複雑な単語は複数トークンになる場合があります。

“GPT” → 1トークン

“機械学習”(日本語)→ 3トークン

日本語テキストでは1トークンあたり、平均1~1.5文字
128000トークンでは、80000文字程度


OpenAIが提供する各モデル(GPT-4o, GPT-4o mini, GPT-o1, GPT-o1 mini)はいずれも
トークン上限: 128,000トークン(2025/1/1現在)


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